TikTok Shopで商品を売り出した瞬間から、さまざまな手数料が利益を削ります。販売手数料、決済手数料、プロモ費――数字を追うほど「本当に儲かるのか」と不安になるのは当然です。しかも2025年4月の改定で越境EC向けの料率まで変わり、計算はさらに複雑になりました。
この記事では最新の公式データをもとに、手数料の全体像を整理しながら、簡単に利益を試算できる計算式と削減テクニックを解説します。
このページでわかること
- 2025年版の販売・決済・プロモ各手数料率
- 売上シミュレーションで使える計算式と入力例
- Amazonや楽天と比較した場合のコスト差
- 手数料を減らす五つの具体策
- 返金・キャンセル時に損をしないポイント
tiktok shopの手数料について

TikTok Shopの費用構造は「売れたときだけ課金される完全成果報酬型」が基本です。
初期費用や月額固定費は0円で、売上が確定したタイミングで販売手数料と決済手数料が控除される流れとなります。海外市場では2024年以降、商品カテゴリ別に1〜8%へ細分化する動きが進んでおり、日本版でも同様の段階的導入が想定されています。
手数料の種類と定義
販売時に差し引かれる費用を整理すると、次の六つに分けられます。
- 出店料
↳アカウント開設や審査にかかる費用(0円想定) - 販売手数料
↳商品代金に対して課される割合課金 - 決済手数料
↳クレジットカード等の決済処理コストを内包 - プロモーション費
↳クーポン・ライブ配信ブースト時に発生 - 配送関連費
↳フルフィルメント利用料・送料負担分 - 関税・輸入税
↳越境ECでDDP(関税込み配送)を選択した場合に立替える税金
各コストは売価や販売国によって計算対象が変わるため、後述の計算式で項目ごとに入力セルを分けると管理が楽になります。
最新料率一覧(2025年版)
2025年4月時点で公表・報道されている料率をまとめました。日本向け正式発表は未公開ですが、海外と同水準でスタートすると想定されています。
費用項目 | 料率 / 金額 | メモ |
---|---|---|
出店料 | 0円 | 初期費用・月額固定費なし |
販売手数料 | 1.5〜5%(カテゴリ別) | 2025年ローンチ時想定 |
決済手数料 | 3.6% | カード・ウォレット決済を内包 |
プロモーション料 | 任意設定 | ライブ配信ブースト、クーポンなど |
返金時手数料 | 販売手数料のみ返還 | 決済手数料は返還されないケースが多い |
表にない固定額(注文1件あたり○円)は、2024年に米国で廃止された経緯から日本でも導入されない可能性が高いと見られます。
他プラットフォームとの比較
TikTok Shopを含む主要ECモールのコスト感を俯瞰すると、次のような違いが浮かび上がります。
項目 | TikTok Shop | Amazon | 楽天市場 |
---|---|---|---|
初期費用 | 0円 | 0円 | 60,000円 |
月額固定費 | 0円 | 4,900円(大口) | 25,000〜65,000円 |
販売手数料 | 1.5〜5% | 5〜15%(商品750円超は15%) | 2.0〜4.5%(システム利用料) |
決済手数料 | 3.6%(内包) | 販売手数料に含まれる | 2.5〜3.5% |
Amazonは低単価商品の成約料5%が適用されるボーダー(750円)を超えると最大15%へ跳ね上がります。楽天は固定費が高いものの、売上規模が大きい店舗ほど手数料率が下がる設計です。
TikTok Shopは固定費0円かつ販売手数料が抑えめな点が強みですが、プロモーション費が別勘定になるため「広告投資+手数料」を合算して比較することが欠かせません。

Tiktok shopの返金・キャンセル時のコスト処理

返金やキャンセルが起きると、商品が売れた瞬間に見込んでいた利益が小さくなります。最も大きいのは「Refund Administration Fee(返金管理料)」で、元の販売手数料(Referral Fee)の20%が自動で差し引かれる仕組みです。
さらに「Ship by Seller」方式の場合、2025年1月10日以降は初回送料も売主負担で返金対象となり、低単価商品ほどダメージが拡大します。
費用項目 | 返金時の扱い | ポイント |
---|---|---|
販売手数料(Referral Fee) | 全額返還 | 売上取消時は0円へ戻る |
返金管理料(Refund Admin) | 販売手数料の20%を徴収 | 実質的な事務コスト |
決済手数料(Payment Processing) | 返還されない | カード会社等へ支払い済 |
初回送料(Ship by Seller) | 返金対象 | 2025-01-10以降の新ルール |
FBT送料 | TikTok側が負担 | Fulfilled by TikTok利用時 |
プロモ費 | 原則返還されない | クーポン・ライブ配信など |
まとめ|tiktok shop 手数料を味方に付けて利益を最大化
TikTok Shopの手数料は「販売手数料」「決済手数料」「プロモーション費」「物流・関税関連費」の四層で構成され、売上確定後に順次差し引かれる仕組みです。
本記事では最新料率を踏まえ、具体的な計算式とシミュレーション例を通じて、利益率をすばやく把握できる方法を解説しました。
また、返金が発生した場合は「返金管理料+決済手数料+送料」の三重コストが残るため、FBT利用や返送不要オプションでリスクを軽減すると効果が大きくなります。
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